トラコタルパンの歴史遺跡地帯
トラコタルパンの歴史遺跡地帯
Historic Monuments Zone of Tlucotalpan
所在国:メキシコ
世界遺産登録年:1998年
世界遺産の種類:文化遺産
トラコタルパン歴史文化財地区は、メキシコ湾岸の都市ベラクルスから南へ約100Kmに位置する都市です。
「トラコタルパン」とは、先住民の言葉で「水に囲まれた土地」を意味しています。
その名の通り、トラコタルパンは、16世紀の半ばに、スペインが植民地化を進める中でメキシコ湾岸の河川港という位置づけで建設された町でした。
船による交易が全盛の19世紀頃はベラクルスと並び、重要な港町として栄えていました。
幅広の大通りと列柱構造を持つ家々など、スペインとカリブの建築様式が見事に融合したネオ・クラシック様式の独創的な美しい町並みがスペイン統治時代の港町そのままを偲はせる遺構が今なお数多く残されています。
なお、ネオクラシック様式とは、ローマ、ギリシア時代の建物の一部を建築に取り入れ、
ゴシック様式と比べると外部装飾を縮小し、シンプルな中の美を追求した様式のことです。
それらは、コロンブス広場、広い通りやアーケード、成熟したやしの木、カラフルな住居、アール・デコの市長庁舎、アラビア風のカンデラリア教会、フランス風のサン・クリストバル教会などの歴史的建築物によく現れています。
色彩豊かな邸宅の屋根をタイル張りにしたり、幅広い街路にヤシの木などの樹木を植えたのは、1970年に町が大火災に遭ったことを機に施行された防火対策の一環です。
1873年、カリブ海に面した港町ベラクルスとメキシコ・シティ間を走る鉄道が開通し、
水上交易が急激に衰退したため、トラコタルパンには、スペインとカリブ海文化の伝統が見事に融合した往時の景観がそのままに残ったのです。
Tags: メキシコ, 中米の世界遺産, 文化遺産